Columns ―お役立ちコラム
「面長で鼻の下が伸びている」「出っ歯」などの悩みがある方は、アデノイド顔貌(がんぼう)かもしれません。大人になってからアデノイド顔貌を治療することはできるのか、気になるところですよね。アデノイド顔貌は、見た目だけでなく健康面にも悪影響を及ぼす可能性があります。
今回の記事では、アデノイド顔貌の特徴や歯列矯正で治療する方法などについて解説します。アデノイド顔貌で悩んでいる方は、ぜひご一読ください。
アデノイドとは
アデノイドとは喉の一番上(鼻の奥)にある扁桃(へんとう)のことで、咽頭扁桃とも呼ばれます。扁桃腺よりさらに上部にあり、口を開けても直接見ることができません。アデノイドの役割は、ウイルスや細菌が体内に入るのを防ぐことです。
アデノイドが肥大する(大きくなる)と空気の通り口が狭くなって鼻呼吸が難しくなるため、口呼吸になることが多いです。
幼児期は鼻から入るウイルスや細菌に反応してアデノイドが肥大化しやすいですが、成長に伴い免疫力が上がり、アデノイドは徐々に小さくなります。
しかし、稀に中学生や高校生になっても、アデノイドが小さくならないことがあります。アデノイドの肥大化や口呼吸の習慣化によって顔つきが変わり、アデノイド顔貌になってしまうことがあるのです。
アデノイド顔貌とは
それでは、アデノイド顔貌とはどんなものなのか詳しく見てみましょう。
アデノイド顔貌の特徴
アデノイド顔貌の特徴は、以下の通りです。自分に当てはまるものがあるか、セルフチェックしてみてください。当てはまるものが多い方や気になる方は、矯正歯科や耳鼻咽喉科で一度診察してもらいましょう。
主な特徴
- 面長
- 鼻の下が伸びている
- 鼻が小さい、鼻の穴も狭い
- 上下の顎の幅が狭い
- 下顎が引っ込んでいる
- 出っ歯
- 顔と首の境がはっきりしない、二重顎
- 口が半開きになっている
- 口の中や唇が乾燥している
- 下の唇が分厚い
- 歯列が乱れている
その他
- 鼻呼吸しにくい
- 鼻づまり
- 中耳炎・副鼻腔炎になりやすい
- いびき・睡眠時無呼吸症候群
- 口臭
- 虫歯や歯周病が悪化しやすい
- 滑舌が悪い
- 姿勢が悪い
口ゴボとの違い
「アデノイド顔貌と口ゴボは何が違うの?」と疑問に感じている方もいるかもしれません。口ゴボは上下顎前突や上顎前突とも呼ばれており、「口がゴボッと前に出ている状態」を意味します。
唇が突出しているのはアデノイド顔貌と共通していますが、アデノイド顔貌は下顎が後退している一方で、口ゴボは下顎が正常な位置にある点が異なります。
アデノイド顔貌になる原因
アデノイド顔貌の主な原因は、口呼吸です。口呼吸が癖になると、アデノイドが縮小しても口呼吸のま まになり、アデノイド顔貌になりやすいのです。そのほか、指しゃぶり・飲み込むときに舌を出す癖な ども、アデノイド顔貌になる原因の一つといえるでしょう。
アデノイド顔貌は歯列矯正で治せる?
子どもは成長過程にあるので、アデノイド肥大や鼻炎、間違った舌の癖などを治すことでアデノイド顔貌になるのを防げますが、大人は骨格や歯並びが完成しているため、自力でアデノイド顔貌を治すことはできません。
歯列矯正でアデノイド肥大そのものの治療をすることは不可能ですが、アデノイド顔貌や歯並びを治療することは可能です。
特に、アデノイド顔貌は、前歯だけでなく奥歯にも問題があることが多いので、歯列矯正で歯並びや噛み合わせを改善する必要があります。歯列矯正をすることで見た目を改善できるのはもちろんのこと、鼻呼吸が容易になります。一般的に、全体矯正が適用され、治療期間は2~3年くらいです。
ただし、アレルギー性鼻炎や鼻咽頭疾患により、口腔周囲筋のバランスが崩れている場合、耳鼻咽喉科での対処も必要になります。
アデノイド顔貌を歯列矯正で治療する方法
アデノイド顔貌を治療するには、口呼吸から鼻呼吸に移行する必要があるために、口周りや舌の筋肉を 鍛えたり、鼻づまりの治療を行ったりすることが多いです。
下あごの後退具合が軽度で、歯列不正(出っ歯・開咬など)があるアデノイド顔貌ならば、歯列矯正で 改善できる可能性があります。前から4本めの歯を抜歯して、歯を収めるスペースを作ることもありま すが、抜歯が必要かどうかは、患者様の症状によって異なります。
大人のアデノイド顔貌を治療するときは、インビザライン等のマウスピース矯正またはワイヤー矯正で 治療するのが一般的です。インビザラインならば、目立つ器具を長期間装着することがないので、周り の人に気付かれずに治療可能です。
もし、歯列矯正だけでは改善できないときは、アデノイドを切除したり顎の骨を切除したりする外科 手術が必要になります。矯正治療のみよりも効果を期待できますが、治療期間が長くなる上に治療費も高くなりやすくなるでしょう。さらに、術後のダウンタイムがあることも理解しておく必要があります。
アデノイド顔貌を歯列矯正で治療する際の注意点
アデノイド顔貌を歯列矯正で治療したいと考えている方は、以下の4点を頭に入れておくことが重要です。
クリニック選びは慎重に
歯列矯正の治療をする際は、安さで選ばず、専門性と実績豊富な矯正歯科医を選びましょう。特に、アデノイド顔貌を治療する場合、診断に必要な骨格分析や治療が比較的難しいため、矯正歯科専門のクリニックを選ぶとよいです。
また、検査やシミュレーションを行えるだけの十分な技術と設備が整っていることも重要です。矯正治療は、患者様によってはリスクや副作用がある可能性もあるので、クリニック選びは慎重に行ってください。
矯正治療後は鼻呼吸を意識する
大人の場合、口呼吸によって顔が大きく変わることはありませんが、歯列を支えている筋肉のバランスが崩れて、歯並びや噛み合わせが再度悪化することがあります。口呼吸する癖がある方は、矯正治療後も鼻呼吸を心がけて、後戻りを防ぐことが重要です。
鼻呼吸を習慣にする効果的な方法といえば、ガムを噛むことです。ガムを噛むと自然と口が閉じるので、鼻呼吸になるだけでなく、口の筋肉も鍛えられるでしょう。就寝時に、専用のテープを口に貼る方法もありますが、鼻に疾患がある方にはおすすめできません。
顔貌の改善が難しいこともある
アデノイド顔貌は、矯正治療だけで必ず改善できるわけではありません。下顎の後退が大きいなどアデノイド顔貌が深刻な場合、外科手術が必要になります。治療を受ける前に、顔貌、歯並びや噛み合わせがどの程度変わるのかを確認しておくとよいでしょう。
健康保険は適用されない
矯正治療は、ワイヤーによる治療でもインビザラインによる治療でも、健康保険の適用外です。顎変形症(がく へんけいしょう)と診断されオトガイ形成術などの手術を行うことになれば、健康保険が適用されますが、念のために資金を準備しておくと安心です。
まとめ
アデノイドが肥大化して口呼吸が癖になってしまうと、アデノイド顔貌になりやすいだけでなく歯並びや噛み合わせにも悪影響を及ぼします。アデノイド顔貌が気になる方は、歯列矯正をぜひ検討してみてください。
当院の矯正治療では、歯並びや見た目を治すだけでなく、噛み合わせも改善します。患者様の不安を払拭できるよう、しっかりとお話を伺い、丁寧に説明することを心がけています。アデノイド顔貌でお悩みの方は、ぜひ安岡デンタルオフィスにご相談ください。アデノイド顔貌とはどんなもの?歯列矯正で治療できる?注意点も解説
笑顔の際に口元から覗く八重歯。とてもかわいい印象ですが、自分の八重歯が通常の歯列より大きくズレていたり重なっていたりすると、気になる方も多いのではないでしょうか?
審美面に加え、八重歯の生えている状況によっては、虫歯や歯周病になるリスクが高くなることもあります。
今回の記事では、八重歯をマウスピース矯正で治す方法やメリット・デメリット、治療期間から、矯正費用の目安までをご紹介します。
審美面・衛生面から八重歯の状況を改善したい!とお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
そもそも八重歯とは?
八重歯とは、八重という言葉通り、歯が重なりあって生えている様子のことを指します。歯科用語では叢生(そうせい)、もしくは乱ぐい歯と言います。
ちなみに、八重歯=犬歯とお思いの方もいらっしゃると思いますが、実はこの2つは別のもの。犬歯は前から3番目にある歯のことで、糸切り歯とも言います。
ここでは八重歯の原因や放置するリスクなどについて説明します。
八重歯になる原因
八重歯になる原因には先天的な要因と後天的な要因の2つがあると言われています。
先天的な要因(遺伝によるもの)
顎のサイズに対して歯が並ぶ十分なスペースがなく、その結果、歯が重なってデコボコになると言われています。また、過剰歯といい、歯が普通よりも多く生えてきた結果、歯が生えるスペ-スが十分に確保できず、八重歯になることもあります。
後天的な要因(生活習慣など)
八重歯になりやすくなる生活習慣があります。例えば、やわらかいものばかり食べること。噛む力が育たず、その結果、顎の成長が不十分となり、歯の生えるスペースが狭くなってしまう可能性が高まります。
また生え替わりの時期に、乳歯が抜けてからなかなか永久歯が生えてこず、本来生えてくるためのスペースに他の歯が寄ってきてしまい歯が重なってしまう場合もあります。
八重歯を放置することのリスク
八重歯は見た目だけでなく、放置することで、次のような口腔内にトラブルを発生させる可能性が指摘されています。
虫歯や歯周病のリスク
歯が重なっている部分は磨きにくく、重なっている部分が広い場合は歯間ブラシなどが通らない場合もあります。磨き残しが多く、汚れが慢性的に溜まっていると虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
他の歯への負担
歯列からズレた歯は噛み合わせでの役割をうまく果たせず、その分を他の歯が負担します。歯1本あたりの負担が増え、それが長年積み重なると「歯が割れる」「顎関節に負担がかかり、頭痛や肩こりになる」などの悪影響につながる恐れがあります。
口呼吸への影響
歯並びがデコボコすることで口が閉じにくくなり、その結果、口呼吸になってしまうことも八重歯を放置するリスクのひとつです。
口呼吸になると、口の中が乾燥するため唾液量が減ってしまいます。細菌が繁殖しやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まると共に、口臭が出てしまう可能性も考えられます。
八重歯はマウスピース矯正で治せる?
最初に結論を言うと、治療できる八重歯と治療できない八重歯があります。治療できない八重歯は以下の通りです。
重度の八重歯である
マウスピース矯正は、マウスピースを交換することで少しずつ歯を移動させる治療法です。そのため、歯の移動距離が長くなる症例には適さないと言われています。
歯を大きく引っ込める必要がある症例や、八重歯が大きくずれている症例は、マウスピース矯正では治療できないこともあります。ただ、マウスピース矯正では治療できない場合でも、ワイヤー矯正では治療可能なこともありますので、歯科医に相談して下さい。
他の不正咬合も併発している
例えば、過蓋咬合(奥歯を噛み合わせた時に上の歯が下の歯が見えないくらい被さる状態)など、他の不正咬合と八重歯が併発している場合は、マウスピース矯正ではほぼ治療ができません。
骨格に問題がある
骨格に問題がある場合は、マウスピース矯正で歯並びを整えても時間が経てば元に戻ってしまう可能性が高いです。顎の骨の位置や大きさを外科的手術で改善するなどの治療が必要となりますので、歯科医に相談して下さい。
八重歯をマウスピース矯正で治す方法
ここからは実際に八重歯をマウスピース矯正で治す方法やそのメリット・デメリットをお伝えします。
まず八重歯をマウスピース矯正で治療法について。そもそも八重歯は歯の生えるスペース不足からなることが多いので、スペースを確保する治療を行います。以下の4つのパターンがあり、それぞれを併用する場合もあります。
臼歯を後ろに移動させる
八重歯から後ろに生えている歯を奥側に移動させます。歯が後ろに移動することで、八重歯が歯列に戻るためのスペースが確保できます。
顎の幅を横方向に広げる
顎の幅を横に広げることで、八重歯が入るスペースを確保する治療法もあります。顎の状態によっては、拡大床などマウスピース以外の装置を使用する場合があります。
歯の側面を削る(ディスキング)
八重歯の重なりなどが軽度の場合は、歯の側面を削る治療法で対応します。歯を削ると言っても、削る量は1本片側あたり最大で0.25mmとほんの少し。歯の表層のエナメル質は2~3mmあるので、ほとんど影響はないと言われています。
抜歯する
上記の方法でスペースを確保できないほど、歯の重なりが大きい場合や、ずれが大きい場合は、抜歯することもあります。抜くのは、多くの場合前から4~5番目の歯です。抜歯をすることで、その後のマウスピース矯正がスムーズに運びやすくなる利点もあります。
しかし、健康な歯を抜くことに抵抗のある方も多いと思います。歯科医師と相談の上、治療方法を選択するようにしてください。
ワイヤー矯正と併用する
マウスピース矯正だけでは時間が掛かったり、対応できない症例もあります。その場合、適応症例の幅が広く、歯に効率的に力を加えられるワイヤー矯正を併用する治療を提案する場合もあります。、マウスピース矯正の苦手とする動きを補う治療を提案する場合もあります。
マウスピース矯正で八重歯を矯正するメリット
装置が目立ちにくい
マウスピース矯正で使用するマウスピースは、薄くて透明な医療用プラスチックでできています、そのため、装着していても周囲に気づかれることは、ほとんどありません。
装置の取り外しが可能
マウスピースは食事や歯磨きの際に、自分で外すことができます。取り外しができないワイヤー矯正に比べ、食事の際のストレスが大幅に軽減します。
治療に伴う痛みが少ない
なめらかなマウスピースなので、あたって口腔内を傷つける危険性がワイヤー矯正よりも格段に少なくなります。また歯を動かす力がマウスピース全体に分散されるため、矯正に伴う痛みが少ないとも言われています。
マウスピース矯正の八重歯を矯正するデメリット
長時間着用しなければいけない
マウスピースは自分で外すことはできますが、常時着用が基本です。治療計画通りに進めるためには、短くても1日20時間以上は着用しなければいけません。
装置の管理やメンテナンスが必要
マウスピースを外した時は無くさないようにケースに入れたり、歯磨きの際にマウスピースを洗浄したりする必要があります。
インビザラインでの八重歯矯正にかかる期間
インビザラインで八重歯を矯正するために必要な期間は、矯正範囲や動かす歯の本数により変わってきます。
大体の目安は
- 部分矯正の場合は3ヵ月~1年程度
- 全体矯正の場合は1~3年程度
となります。
ただ、マウスピースの装着時間が短いと治療の進行が遅くなりますので、注意が必要です。
インビザラインでの八重歯矯正にかかる費用の目安
当院で提供するインビザライン矯正には
- コンプリペンシブ(フル)
- モデレートパッケージ
- ライトパッケージ
の3種類があります。
それぞれの特徴と料金は以下の通りです。
パッケージ名 | 内容 | データ収集・診断 | 本体価格 |
コンプリペンシブ(フル) | 歯列全体を変える必要がある重度の症状や、長期間で治療計画を変更されたい方を対象。 マウスピースの枚数に制限がないプランです。 | 55,000円 (税込) | 上下: 1,045,000円(税込) 片顎: 715,000円(税込) |
モデレートパッケージ | 大きく咬み合わせを変えない中度の症状が対象。 マウスピース片側26枚、両顎52枚までの治療を最大3回繰り返すことのできるプランです。 | 55,000円 (税込) | 上下: 550,000円(税込) 片顎: 440,000円(税込) |
ライトパッケージ | 前歯の軽度な症例を対象とし、短期間で費用を抑えたい方におすすめ。 片顎14枚までの、全額で28枚までの治療を1回まで繰り返すことのできるプランです。 | 55,000円 (税込) | 上下: 550,000円(税込) 片顎: 440,000円(税込) |
マウスピース矯正で八重歯改善を検討するなら、ヨクシオファミリー歯科住道
今回はマウスピースを使った八重歯治療について、ご紹介しました。マウスピース矯正に限らず、矯正治療を受ける歯科医院を探す際のひとつの目安となるのが、治療実績です。当院では年間180症例以上を手がけています。
また、当院には日本にまだ数少ないインビザライン治療経験豊富な“ダイヤモンド・プロバイダー”(DIAMOND認定ドクター)が在籍。先端の機器によるデジタル技術を駆使し、精密な審査診断のもと、適切な処置と正確なインビザライン矯正治療を提供しています。
江坂でマウスピース矯正での八重歯の治療を検討されているのであれば、ぜひお問い合わせください。専任カウンセラーがヒアリングを行った上で、治療計画を提案させていただきます。
「歯と歯の間のほんの少しのすき間が気になる」「ホワイトニングしても歯の汚れが取れない」など、矯正治療するほどではないものの鏡を見る度に気になるのお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
そんなお悩みに対応してくれると人気の審美歯科治療がラミネートベニアです。この記事では、ラミネートベニアはどんな症例に対応しているかや、メリット・デメリット、費用まで解説します。
ラミネートベニアとは
ラミネートベニアは、歯の表面を薄く削り、セラミックでできたシェルと呼ばれる薄い板を強力な接着剤で貼り付ける治療法のこと。
軽度のすき間や歯並びのがたつきであれば、比較的短期間で改善できると、審美歯科の中でも人気がある治療です。
ラミネートベニアでできること
ラミネートベニアは、以下のような審美面での治療に適していると言われています。
- 歯の変色を改善する
- 歯の小さな破損を修復する
- すきっ歯や矮小歯の改善
ひとつずつ見ていきましょう。
歯の変色を改善する
様々な要因により歯は変色しますが、中にはホワイトニングでは白くならない変色もあります。例えば、幼少期に服用した抗生物質の副作用と考えられている帯状の変色・テトラサイクリン、長期間フッ素を過剰摂取したことによるホワイトスポットなどが挙げられます。
このような変色がある歯に天然歯に近い風合いを持つセラミック製のシェルを貼り付けることで、見た目を美しくすることができます。
すきっ歯・矮小歯の改善
歯と歯の間にすき間がある、通称すきっ歯(医学用語では空隙歯列といいます)も軽度であれば、ラミネートベニアで改善できる症例も多くあります。また生えてきた時から他の歯より小さな歯・矮小歯もラミネートベニアが得意とする症例です。
歯の小さな破損を修復する
歯の小さな欠けや虫歯治療跡をシェルで補綴することで、見た目を修復できる症例が多くあります。
ラミネートベニアのメリット
ラミネートベニアには次のようなメリットがあります。
- 短い期間で美しい歯並びになれる可能性が高い
- 気になる箇所だけ治療できる
- 歯を削る量が少ないため、痛みが少ない
- 劣化しにくく、定期的なメンテナンスをすることで長期使用が可能
ひとつずつ解説していきます。
短い期間で美しい歯並びになれる可能性が高い
例えばすきっ歯の改善にはラミネートベニアの他に、矯正治療があります。矯正治療ではワイヤーやマウスピースなどを使って、少しずつ歯を動かし歯並びや噛み合わせを調整するため、治療期間が1年以上と長期になることがほとんど。
しかしラミネートベニアであれば、治療回数が3~5回と少なく、改善にかかる期間も1ヵ月程度が目安と歯科矯正治療に比べて格段に短くなります。
気になる箇所だけ治療できる
「目立つ前歯4本だけ」「歯が欠けた1本だけ」など、箇所を限定した治療に対応しています。
歯を削る量が少ないため、痛みが少ない
矯正治療での歯並び・噛み合わせの改善やホワイトニングでの変色の改善時には痛みが出ることもあります。しかし、ラミネートベニアでは歯を削りますが、その量もエナメル質内のほんのわずか。その後の大きな治療は接着だけですので、痛みがほとんどない場合が多いです。
劣化しにくく、定期的なメンテナンスをすることで長期使用が可能
ラミネートベニアで使うシェルはセラミック素材でできています。セラミック素材は耐久性と強度が天然歯とほぼ変わらず、経年劣化もしにくい素材です。歯科医院での定期的なメンテナンスを受けることで長期にわたり使用が可能だとされています。
ラミネートベニアのデメリット
一方、ラミネートベニアのデメリットは次のようなものが考えられます。
- 取れたり割れたりするリスクがある
- 根本的な治療ではない
- 健康保険が適用されない
以下でデメリットの具体的な内容を解説しますので、ぜひご覧ください。
取れたり欠けたりするリスクがある
シェルの材質であるセラミック素材は天然歯とほぼ変わらない強度がありますが、事故やスポーツで強い衝撃が加わったり、歯ぎしりや食いしばりのクセがあり慢性的に力がかかったりすると、取れたり欠けたりするリスクがあります。
大きく歯並びを変えることができない
ラミネートベニアは歯の表面にシェルを貼り付ける治療法なので、見た目を整えることはできても、大きく歯並びを変えることはできません。
健康保険が適用されない
ラミネートベニアは病気の治療ではなく、見た目を整えるための治療となるため、健康保険は適用されません。そのため、治療費が一般的な保険適用の歯科治療に比べ、高額となります。治療後のメンテナンスが必要となりますので、カウンセリング時に費用についてしっかりと確認しましょう。
ラミネートベニアの治療の流れ
当院でラミネートベニアを含む、審美補綴治療する際の治療の流れをご紹介します。
1.カウンセリング
カウンセリングでは、形や色合いなどの好みも把握できるよう、細かなヒアリングを心がけています。例えば、「ガミースマイルで歯茎が見えないようにしたい」「歯の長さを変えたい」など、仕上がりに直結するあらゆる要望をお聞きします。
2.歯の型取り・ワックスアップ
歯の型取りをしたら、石膏模型を使ってワックスアップを行います。ワックスアップは、歯科用ワックスを使って、最終的な歯の形を作る作業のこと。ヒアリングでうかがった理想の形を目指し取り組んでいます。
3.仮歯の作成・仮留め・診断
ワックスアップにご満足いただけたら、歯科技工士によるプラスチック製の仮歯の作成に進みます。仮歯が完成したら、歯を削り小さくして、仮歯を入れます。
実際に使用してみて、日常生活に支障がないか、理想の形か、歯の大きさや色合いなど問題がないかを判断していただきます。ディスカッションを繰り返し仮歯を仕上げます。
4.本歯の作成・仮留め・診断
患者様からの了解を得たら、シェル作成に進みます。歯科技工士が、患者様の理想の形や色合い、スマイルライン、仮歯での変更事項などを実際の形にしていきます。
5.本留め・治療終了
シェルが完成したら、まずは仮留めを行います。仮装着して、見た目や色合い、透明感、食事中違和感があるかなど、細かいところまでチェックしていただきます。問題が無ければシェルを接着し、治療完了です。
ラミネートベニアの治療期間の目安
当院では、ラミネートベニアの治療に大体3〜5回の通院が必要です。治療期間は、歯科技工所にてシェルを作るのにある程度の時間が必要なため、おおよそ2週間~1ヶ月程度が目安となります。
ただし患者様の口腔内の状態により変わってきますので、詳細な治療期間についてはカウンセリング時にご確認下さい。
ラミネートベニアの費用
ラミネートベニアは審美目的の治療のため、保険適用外となります。自由診療の費用は歯科医院によって異なりますが、当院では1歯あたり¥110,000(税込)となります。
すきっ歯などで、治療が2歯にわたる場合は2倍の料金が必要となります。
江坂でラミネートベニアをするなら、ヨクシオファミリー歯科住道
当院の治療は、他院と大きく異なる点があります。それは治療の最初から最後まで、患者様・歯科医師・歯科技工士の三者で、密にコミュニケーションを取りながら進めていく点です。これも患者様の希望を実現するため。
患者様の歯の表面を覆うシェルは、患者様が望む歯の形、色合いの完成像を可能な限り具現化することを目指し、丁寧に作っていきます。
私たちの審美治療の補綴物や被せ物のこだわりは、何といっても透明感。10年以上にわたり研究を重ねて、自然な仕上がりになる透明感を実現できるようになりました。今後も、「自然で白い歯」をさらに追求していきます。
ラミネートベニアで「透明感のあるきれいな白い歯」を手に入れたい方は、ぜひヨクシオファミリー歯科住道へご相談ください。
矯正治療において、「歯を抜かないで済ませたい」という要望がよくあります。抜歯を避ける場合、歯を削る「IPR」という治療法があります。これはインビザライン矯正などで頻繁に用いられる手法で、別名「ストリッピング」や「ディスキング」とも呼ばれます。本記事では、矯正治療で歯を削ることへの不安や疑問を持つ方に向けて、歯を削るメリット・デメリット、抜歯との比較など、矯正治療における歯の削り方とその影響について詳しく解説します。
矯正治療で歯を削る理由とそのメリットとは?
歯を移動させるために様々な方法がありますが、その中の1つに歯を削る処置(IPR)があります。IPRはInterproximal Reduction(歯間削減)のことで、歯の側面を少しだけ削ることを指します。抜歯するほどではないけれど、歯と歯の間にスペースを作る必要がある場合に適しています。歯を削る理由やメリットは、以下の4点です。
- 歯のスペースを確保するため
- 歯の大きさや噛み合わせを調整するため
- ブラックトライアングル改善のため
- 歯列を安定させるため
歯のスペースを確保するため
顎のサイズが小さいと、歯が正しく収まらず前に飛び出したり、歯並びが乱れたりすることがあります。歯を削って、歯と歯の間にわずかな隙間を作ることで歯並びを調整し、歯列のバランスを整えます。
歯の大きさや噛み合わせを調整するため
人の歯の大きさはそれぞれ異なります。特に前歯の矯正では、上下の歯のバランスを整えるために歯を削ることがあります。歯の大きさを調整することで、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせも改善されます。
ブラックトライアングル改善のため
「ブラックトライアングル」とは、歯と歯茎の間にできる、黒く見える隙間のことです。この隙間が目立つと、笑ったときなどに不自然に見えます。歯を削ることで、歯と歯の間に隙間がなくなり、見た目が気にならなくなります。
歯列を安定させるため
歯を削ることで、隣り合う歯同士の接触面積が増え、よりしっかりと歯が並ぶようになります。これにより、歯の位置や噛み合わせを改善し、歯列の安定性が向上します。
矯正治療で歯を削る際のリスクやデメリットとは?
矯正治療で歯を削る際のリスクやデメリットには、以下の4つがあります。
- 健康な歯を削ること
- スペース確保の限界
- 処置中の痛みや出血
- 食べ物の挟まりやすさ
健康な歯を削ること
健康な歯を削ることはデメリットですが、大きな心配はいりません。規定された安全な範囲内(歯1本あたり最大で約0.5mm程度)で、わずかな量のエナメル質のみを削るため、歯に大きなダメージは生じません。そのため、知覚過敏のリスクも低いといえます。
スペース確保の限界
歯と歯の間にスペースを作る際には、削れる範囲に制限があります。理想的な歯並びを実現するには、IPRだけでは不十分なこともあるので、抜歯などの追加処置が必要となることもあるでしょう。
処置中の痛みや出血
歯を削る際には痛みを感じないため、一般的に麻酔を使用しません。ただし、個人の感覚や歯の状態によっては、痛みを感じることもあるでしょう。また、一時的に微量の出血が生じることもありますが、処置後には違和感や不快感はほとんどありません。
食べ物の挟まりやすさ
IPRを受けた直後は、歯と歯の間に隙間ができるため、一時的に食べ物が挟まりやすくなります。そのため、歯間の清掃ケアが欠かせません。矯正治療が進むにつれて隙間はなくなり、食べ物が挟まりにくくなるので安心してください。
矯正治療で歯を削ったり抜歯したりするのは、どのような場合か?
抜歯するほどではないけれど、最小限のスペースを確保する必要がある患者様には歯を削って調整します。典型的なケースは顎が小さく歯が大きい方で、歯が重なっていたり歯並びが乱れていることがよくあります。さらに、人間の歯は、奥になるほど小さくなるという性質があるため、不自然な大きさや幅があるケースでも、IPRが行われることがあるでしょう。このように調整することで、歯並びを整えたり、矯正治療の効果を向上させたりします。
一方、抜歯は大きなスペースが必要なときに行われます。例えば、出っ歯や受け口のような上下の噛み合わせのズレが大きい方や、親知らずが問題を引き起こしているケースです。歯の状態によっては、抜歯の際のリスクを考慮して、大学病院の口腔外科を紹介されることがあります。
矯正で歯を削ると痛い?しみる?
実際には、ヤスリがけをする感覚に近いといえます。虫歯治療で歯を削ると、神経に触れて痛みを感じることがありますが、矯正治療での歯削りは異なり、ほんの数分で終わります。歯と歯の接触部分だけ、決められた安全な範囲内で行なうため、痛みはほとんどありません。
IPRはどのようにして歯を削るのか?
IPRでは、以下の方法で歯を削ります。
- バーで削る
- ヤスリで削る
- ディスクで削る
バーで削る
通常の虫歯治療用のバーよりも非常に細く、削る量を正確に調整できる特殊なバーです。タービンの「ウィーン」という音が苦手な方も多いかと思いますが、痛みはありません。
ヤスリで削る
歯と歯の間の削った部分を滑らかにするため、専用の小さなヤスリを使います。最後に削り具合を確認するためにも使用します。
ディスクで削る
歯の間で回転させる円盤型ディスクを使用して削ります。ディスクは大きいため、他の歯に当たらないように保護カバーを使って操作します。
矯正で歯を削ることに関してよくある質問
矯正で歯を削ることに関連した、よくある質問を紹介します。
- インビザライン矯正の歯を削る処置(IPR)はいつ行いますか?時期をおしえてください。
- 歯列矯正の時、抜歯をするか歯を削るか迷っています。
- インビザライン矯正は歯を削るといわれていますが、歯を削るデメリットは何ですか?
インビザライン矯正の歯を削る処置(IPR)はいつ行いますか?時期をおしえてください。
通常、マウスピース矯正装置が装着された初期段階でIPRが行われるのが一般的です。治療のはじめの数週間から数ヶ月以内にIPRが行われます。歯の移動や歯並びの変化に合わせて、さらなるスペース確保や調整が必要になると、途中段階や最終段階でIPRが行われることもあります。
歯列矯正の時、抜歯をするか歯を削るか迷っています。
抜歯が必要かどうかの判断はドクターによって大きく異なり、どちらが最適かは患者様の状況によって変わってきます。歯の位置、歯列の状態、歯並びの問題の種類などを考慮し、歯科医師と相談しながら、納得できる選択をしましょう。
インビザライン矯正は歯を削ると言われていますが、歯を削るデメリットは何ですか?
健康な歯を削ることに欠点があります。しかし、歯のエナメル質のごくわずかな部分しか削らないので、知覚過敏のリスクも低いでしょう。処置中に痛みや出血が起こることもありますが、処置後には治まります。歯を並べるスペースを作ったことで、一時的に食べ物が挟まりやすくなりますが、治療が進むにつれて改善されるので安心してください。
まとめ
歯列矯正において、健康な歯を削ったり抜歯したりすることは、絶対に避けたいと思うかもしれません。しかし、これらの処置を行わずに矯正を進めると、口が閉じにくくなったり、歯の位置が元に戻ってしまったりする可能性もあり、矯正治療の結果に満足できないケースもあるので注意が必要です。歯を削るIPRの処置が必要になっても、安全な範囲内で行うので大きな心配はいりません。それでも不安があるならば、治療を受ける前に担当医によく相談し、納得してから治療を開始することをおすすめします。
ヨクシオファミリー歯科住道では、患者様の不安を払拭できるようコンシェルジュ制度を導入し、初診時から治療終了まで、担当医と専任カウンセラーが継続して診ています。どうぞ気軽にご相談ください。
虫歯治療や欠けた歯を補う治療として、詰めものや被せものの治療を受けたことがある方は多いのではないでしょうか。
「インレー」「クラウン」と言う言葉を聞いたことがある方も多いかと思います。
詰めもの・被せもの治療に用いられる素材は、患者様のご希望に合わせたものを選択いただけます。
白い歯を再現したい、汚れがつきにくい素材にしたい、しっかり噛める素材がいいなどのご要望を叶えるためにも、まずはご自身に合った素材を知ることが大切です。
虫歯治療で使用する「詰めもの・被せもの」とは?
歯科治療で使われる補綴物には「インレー」と「クラウン」があります。
詰めものが「インレー」、被せものが「クラウン」と覚えておきましょう。
インレーは、比較的小さな欠損を埋める詰めものを指します。一方でクラウンは歯全体をかぶせるようにして補うものを指します。
削った範囲や欠損の状態に合わせてインレーを用いるかクラウンを用いるかを歯科医師が判断し、患者様のご希望に沿った素材を使って補綴物を作製していきます。
欠けた歯や部分的に削った箇所を補う「インレー」
インレーは、主に虫歯を削った部分や欠けた歯を補修する治療で装着するものです。
クラウンほど大きくなく、欠損箇所に合わせて形を削り出したものを装着していきます。
それほど大きくない虫歯の治療では、インレーを使用することが多いでしょう。
削った箇所に詰めるものなので、クラウンのように歯の形をしているわけではありません。
歯に被せるタイプの治療で使用する「クラウン」
クラウンは、歯を大きく削った際に用いられる被せものを指します。
歯の形をした人工の歯で、比較的重症度の高い虫歯の場合に適応されます。
部分的に嵌め込むインレーと違い、歯をすっぽりと覆うようなイメージでの治療になるため、差し歯と呼ばれることもあります。
詰めもの、被せものの種類はさまざま
今回ご紹介する「セラミック治療」をはじめ、詰めものや被せものにはいくつかの種類があります。セラミック治療というと自費診療の素材というイメージを持たれる方も多いかと思いますが、実際はセラミックの中でも以下のように種類が分かれます。
- オールセラミック
- ジルコニア
- ハイブリッドセラミック
そのほかにも保険診療の素材やゴールドを用いたものなど、さまざまな種類がありますので、ご自身に合ったものを選ぶようにしましょう。
保険診療の詰めもの・被せもの
保険診療の詰めもの・被せものの代表例は銀歯ではないでしょうか。
メタルクラウンなどの治療は費用が抑えられるというメリットがありますが、経年劣化のリスクや見た目が気になるという欠点もあります。
また、現在はCAD/CAM冠や硬質レジン前装冠など、見た目に白い素材を用いた保険診療での治療もあります。
適用範囲に条件があ流ことや、いずれも経年劣化による歪みや変色といったリスクはありますが、費用を抑えたい方にはおすすめの素材です。
オールセラミック
オールセラミックは、金属を一切使用していない、セラミックのみの詰めもの・被せものです。
金属を使用しないため、天然の歯に近い白さや明るさを再現できることで人気を集めています。
また、陶器ならではの強度、耐久性、なめらかさなど、さまざまなメリットがあります。
金属アレルギーの心配もないため、アレルギーが気になる方やメタルフリーにこだわりたい方にも適した素材です。
ジルコニア
人工ダイヤモンドと呼ばれるジルコニアは、非常に硬いセラミックで、奥歯など強い力がかかる箇所の治療に適しています。
汚れがつきにくい、変色しにくいといった審美的なメリットはそのままに、耐久性にこだわりたい方や噛む力が強い方にもご利用いただきやすい強力な素材です。
オールセラミック同様、金属成分が含まれていないためアレルギー体質の方にとっては嬉しい選択肢の一つとなるでしょう。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックとは、セラミックと保険診療のプラスチックを混ぜ合わせた素材です。セラミックの白さを再現しながらもプラスチックを使用することで費用を抑えることができるというメリットがあります。
また、厚生労働省で定められた基準を満たしているケースでは、保険適用でハイブリッドセラミック治療を受けることができます。
「セラミック治療は痛い」と言われるのはなぜ?
セラミック治療について調べていくと「セラミックは痛い」「治療後に歯が痛くなる」といった口コミを見かけることがあります。
生体親和性に優れているはずのセラミックが痛くなるのは、一体なぜでしょうか。
セラミック治療後に歯が痛む原因はいくつか考えられます。
以下では、その中でもよくみられる理由を3点ご紹介していきます
削る範囲が広くなるため
セラミック治療では、歯を削る範囲が少しだけ多くなると言う特徴があります。
その結果として、象牙質や神経に達することがあり、状態によっては神経を取る治療が必要になるケースもあります。
そうした治療を行うことで、歯が敏感になってしまい、一時的にズキズキとした痛みが生じることがあるのです。
噛み合わせの変化による痛み
強度のあるセラミックで治療をすることで、噛み合わせに変化が見られることがあります。
目に見えるほどの変わることはありませんが、お口の中は些細な変化でもバランスが大きく変わります。
そうした変化によって歯ぎしりや食いしばりといった習癖が現れ、周囲の歯に負担をかけてしまうことが考えられます。
セラミック治療後は神経が過敏になっていることもあるため、もともと歯ぎしりや食いしばりといった口腔習癖がある方は注意が必要です。
詰めものや被せものが合っていない
装着した詰めものや被せものが合っていないと、噛んだ際に痛みや違和感を覚えることがあります。
型取りを行ってから装着までに期間が空いてしまっていたり、そもそも詰めものや被せものがうまく作製できていなかったりすると、歯と技巧物の間に隙間ができる、必要以上に歯を圧迫するなどの問題が生じます。
特にセラミックは強度があり耐久性も優れているため、きちんと歯にフィットするものを使用しなければ、次第に他の歯へも負担をかけてしまうでしょう。
セラミックの詰めもの・被せものはいつまで痛い?
銀歯をセラミックの素材に取り替えたり、虫歯治療でセラミックの詰めもの・被せものを用いて処置を行ったりすると、患者様によっては痛みが出ることがあるという点をご理解いただけたかと思います。
では、こうした痛みはいつまで続くのでしょうか。
結論から言うと、痛みがどれくらい続くかも個人差があり、一概に「何日間」と言う答えを出すことは難しいです。
一般的には、3.4日程度で痛みや違和感が和らいでいくことが多いでしょう。
もし一週間以上痛みが続いていたり、痛みが強くて日常生活に支障をきたしていたりする場合には、細菌感染などの要因も考えられるため、早めに歯科医院で治療した部分を診てもらうことをおすすめします。
まとめ
虫歯治療で使用する詰めもの(インレー)や被せもの(クラウン)には、保険診療の銀歯やプラスチック、自費診療のセラミックやジルコニアなど、さまざまな種類があります。
セラミック治療は、見た目が美しく耐久性があることから機能面・審美面両方で大きな魅力がありますが、一方で患者様によっては数日間の違和感・痛みを覚えるケースも考えられます。
こうした痛みや違和感は数日で収まってきますが、我慢できない痛みや噛めないほどの違和感がある場合には詰めもの・被せものの再調整や治療が必要になることもありますので、お気軽に歯科医院でご相談ください。
セラミック治療だからといって痛みが強いということはありません。
美しい状態を再現したい、綺麗な状態を維持したいという方にとって、セラミック治療はメリットの大きな治療といえます。
歯並びは気になるものの、矯正治療の際に親知らずをどうするのか、気になって一歩踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
すでに生えている親知らずだけでなく、まだ生えていない埋まったままの親知らずの処置も気になるところです。
本記事では、矯正治療にともなう親知らずの処置について、詳しく説明しています。矯正治療と親知らずについて、迷いが尽きず決断ができない方は、ぜひ記事内容をご確認ください。
埋まっている親知らずの処置はケースごとに異なる
埋まっている親知らずや生えている親知らずの処置はケースごとにことなりますが、多くの場合、親知らずを抜いたほうが良い治療結果が得られます。
親知らずの処置について、4つのポイントにて詳細を説明します。
- 親知らずとは?
- まだ生えていない埋まっている親知らずの処置
- 抜歯するケースが多い
- 親知らずを抜歯するタイミング
親知らずとは?
親知らずは奥歯のもっとも奥に生える歯のことをいいます。歯科では第三大臼歯と呼ばれ、20歳前後で親に知られることなく生えてくる歯であることから、俗称親知らずと命名されるようになりました。
親知らずが生える本数は人それぞれで、4本全て生えてくることもあれば、全く生えない人、1本だけ生える人など、さまざまです。
埋まっている親知らずの処置
親知らずのなかには、歯茎の中にとどまったままで、まだ生えていない歯もあります。まだ生えていない親知らずは、このまま生えずに歯茎の中にとどまるタイプと、今後ゆっくり生えてくるタイプの二通りです。
いずれにしても、矯正治療によい影響をもたらすとは考えにくいため、基本的には抜歯します。
埋まっている親知らずは生えてくるときに炎症を引き起こしつつ、痛みを伴うケースがおおいため、早めに抜いたしまったほうがよい場合がほとんどです。
下側の埋まっている親知らずは神経に近いこともあって、抜歯がとても困難です。この場合、一般の歯科医院ではなく、大学病菌のような規模の大きな病院で抜歯の処置を行なうケースもあります。
親知らずを抜歯するケースと、抜歯しなくてもよいパターンを一覧表にまとめました。
親知らずを抜歯するケース | 親知らずを抜かずに済むケース |
・歯が並ぶ スペースを確保したい場合 ・親知らずが虫歯になっている ・隣の歯に悪影響を及ぼしている ・今後、悪影響を及ぼす可能性がある ・歯肉が何度も腫れて痛くなる | ・歯が並ぶスペースが十分にある ・親知らずが真っ直ぐ生えている ・親知らずを使ってブリッジの計画がある ・IPRで対応できる |
IPRによる対応とは、歯と歯の間を削る処置のことをいいます。インビザラインではよく使われる処置です。IPRによってスペースが確保できる場合、抜歯をしないケースもあります。
抜歯するケースが多い
親知らずは矯正治療の弊害になることが多いため、一般的には抜歯するケースが多いです。親知らずがあると、順調に矯正治療が進んでいても、埋まっている親知らずが他の歯を押してしまい矯正治療の修正を迫られることも考えられます。
また、親知らずは歯磨きがしにくいため、虫歯や歯周病になるリスクが他の歯よりも高いです。
矯正治療後の歯の動きを考えても、より良い歯並びを実現したい場合、親知らずは抜歯したほうが満足行く結果を得られやすいです。
親知らずを抜歯するタイミング
矯正治療で親知らずを抜歯するタイミングは歯科医師によってそれぞれですが、基本的には治療前に全ての親知らずを抜歯するパターンが多いです。
矯正治療では親知らずの抜歯の他に、歯並びのスペースを確保するために、他の歯を抜歯する便宜抜歯が必要になるケースもあります。
親知らずの抜歯は1度に2本まとめて抜くなど、複数対処してもらえるケースもありますが、1日に4本の親知らずを抜歯すると食事がままならなくなるため、通常は数回にわけて抜歯します。
矯正治療前に少々時間を必要としますが、きれいな歯並びのために我慢するしかありません。
矯正中に親知らずの抜歯が必要なケース
矯正治療にあたって、多くのケースで親知らずの抜歯は必要ですが、その詳細について説明します。
- 隣の歯を押してしまい悪影響を及ぼしている
- スペースを確保したい場合
- 親知らずが虫歯や歯肉炎の原因になっている
隣の歯を押してしまい悪影響を及ぼしている
上下左右4本の親知らずがまっすぐに生えてきて、かみ合わせや歯並びに影響をあたえていなければ抜歯はせずに済みます。
親知らずが横向きや斜め方向へ生えているケースや、歯肉や骨に埋まって一部でも露出しているケースでは、抜歯を検討せざるを得ません。
親知らずが歯列矯正へどのような影響を及ぼすかを判断するには、歯科用CTの精密な検査や経験豊富な歯科医師の知見が必要です。
スペースを確保したい場合
前歯にスペースがない場合、奥歯を抜歯して歯列を全体的に後ろへ下げる治療をおこないます。
物理的に親知らずがあると、後ろへずらせなくなるため、スペース確保のために親知らずを抜歯します。埋まったままの親知らずも同じく歯列に影響を与えるため抜歯対象です。
埋まったままの親知らずを先に抜歯するか、生えてきた段階で抜歯するかは歯科医師の判断によるところです。カウンセリングの段階で、治療計画をよく聞いてどの方法をとるか判断しましょう。
親知らずが虫歯や歯肉炎の原因になっている
親知らずが虫歯になってしまい、歯肉炎など他の症状を併発している場合は抜歯が必要です。まずは優先して親知らずの処置が優先されます。
親知らずの虫歯が進行してしまい歯肉炎にまで発展してしまうと、痛みがひどくなり、歯列矯正どころではなくなります。
親知らずは、歯磨きなどの日頃のケアが行き届きにくく、虫歯になるリスクが高い歯です。虫歯になる前に抜いておいたほうが良いでしょう。
親知らずをそのままにしておく弊害
抜歯は怖いので、できれば親知らずを残しておきたいと考える人も多いのではないでしょうか。
しかし、残念ながら、最適な歯列矯正を考える場合は親知らずを抜いておいたほうが良い結果が得られます。
親知らずを残しておくことで考えられる弊害は、次の2点です。
- 親知らずの虫歯リスクが余計に高くなる
- 長い時間をかけて他の歯を押すため歯並びが少しづつ変わる
親知らずはもともと虫歯リスクが高い歯ですが、矯正装置をつけることでより歯磨きがしにくくなり、矯正をしていないときに比べてより虫歯のリスクが高まります。
また、前述のとおり、親知らずがまっすぐに生えてこなければとなりの歯を押してしまうため、矯正治療の計画は途中で頓挫してしまうでしょう。
矯正治療と親知らずはとても相性が悪いため、最良の治療結果を目指すために、先に抜歯してしまうほうが良い結果を得られます。
まとめ
親知らずを抜かずに矯正治療を進めることは、基本的にできないと考えておいたほうが良いでしょう。特に埋まっている親知らずの場合、斜めに生えてくる可能性もあります。
せっかく矯正治療を進めているのに、横から親知らずに邪魔されては元も子もありません。
埋まっている親知らずも合わせて、合計4本の歯を抜くとなると、恐ろしさで震え上がってしまう人もいるのではないでしょうか。
しかし、昨今の歯科医療は進んでいますので、必要以上に怖がる必要はありません。
安岡デンタルオフィスでは、無痛治療を目標として、麻酔注射の感覚がほとんどない電動麻酔器を使用しています。痛みからくる恐ろしさの大半を軽減できますので、親知らずの処置が心配な方は、一度ご相談ください。