
毎日の生活のルーティンで欠かせない歯磨き。そんな歯磨きに欠かせない歯ブラシについてみなさんはじっくりと考えた事はありますか?歯が生え始めてから一生を共にするこの小さな人類の発明品について本日は少しお話ししてみましょう。人類と歯ブラシとの関係は思ったより長い歴史があったのはご存じでしょうか?
人類の歯ブラシの歴史

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歯ブラシの原型は、紀元前3000年頃の古代エジプトやバビロニア、中国などの文明で使用されていたとされています。当時は、糸や小枝、動物の骨やイノシシの毛などを使って歯磨きを行っていました。

Fajar Ramadhani Al Hadis SyamによるPixabayからの画像

具体的な歯ブラシの形状が登場したのは、紀元前7世紀の中国だとされています。この時期には、柄の部分に豚の毛を束ねたものが作られていました。その後、日本やヨーロッパに伝わり、16世紀にはイギリスで羊の毛を使った歯ブラシが発明されました。
1780 年頃、イギリスのクラーケンウェルのウィリアム アディスによって大量に歯ブラシが作られました。ここで、さまざまな形やサイズの歯ブラシが見られ、初めて人々が好きなものを選択できるようになりました。イギリス全土に歯ブラシの普及が広まった直後、1885年頃にはアメリカでも同じように歯ブラシの大量生産が行われ、多くの人が歯ブラシを利用することになりました。

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Esther MerbtによるPixabayからの画像
そして、半世紀が過ぎた頃の1938 年、Dupont de Nemoursは今までのイノシシの毛をナイロン毛に変更した歯ブラシを発表しました。最初のナイロン製歯ブラシは、ドクター ウェストのミラクル歯ブラシと呼ばれていました。その後、アメリカ人は第二次世界大戦の兵士の衛生習慣の影響を受けました。彼らは、良好な口腔衛生の実践にますます関心を持つようになり、すぐにナイロン製の歯ブラシを採用しました。そしてこの時代が歯ブラシが最も発達したと言われており、現在私たちが使っている歯ブラシとほぼ同じ形状です。
歯ブラシの選び方

現在の多くの歯ブラシが販売されています。一般的な歯ブラシから電動歯ブラシ、様々な毛を用いた歯ブラシ等、持ち手となるハンドル部分の形状も様々です。歯ブラシを購入の際は本当に迷ってしまいます。みなさんはどのような基準で歯ブラシを選んでいますか?ここで歯ブラシの選び方のヒントを少し紹介いたします。
毛先の硬さ
歯ブラシの毛先の硬さは、自分の歯と歯茎の状態に合わせて選ぶ必要があります。歯茎が敏感な人や歯周病の人は、柔らかめの毛先の歯ブラシを選ぶことがおすすめです。
ヘッドの大きさ
歯ブラシのヘッドの大きさは、自分の口の大きさや歯並びに合わせて選ぶ必要があります。歯が密集している人は小さめのヘッド、逆に歯が離れている人は大きめのヘッドを選ぶと、効果的に歯垢を除去できます。
ハンドルの長さや形状
ハンドルの長さや形状は、手の大きさや持ちやすさに合わせて選ぶことが重要です。また、グリップのしやすさや持ちやすさにも注意しましょう。
使いやすさ
歯ブラシの使いやすさも重要なポイントです。自分にとって使いやすい形状や持ちやすさの歯ブラシを選ぶことで、より快適な歯磨きができます。
ブランドや価格
有名なブランドや高価な歯ブラシが必ずしも効果的とは限りません。自分に合った歯ブラシを選ぶことが大切です。また、定期的に歯ブラシを交換することも忘れずに行いましょう。
歯ブラシの交換時期は?

歯ブラシの毛先は、使用するうちに徐々に広がり、屈曲し、劣化します。これにより、歯垢を除去する効果が低下し、歯肉炎や虫歯などの原因となりかねません。
歯ブラシの交換時期は、毛先が広がり始める前に、3か月から6か月に1回程度を目安に交換することが推奨されています。また、毛先が広がる前でも、病気にかかっている人や歯磨きに時間をかけることができない場合には、1か月から2か月に1回交換することがおすすめです。理由としては健康な人に比べて口腔内に細菌を多く抱える傾向にあると考えられているからです。
口腔内には常に多数の細菌が存在し、これらの細菌が歯ブラシの毛先に付着することがあります。特に、歯周病などの疾患にかかっている場合には、細菌数が多くなる傾向があります。
古い歯ブラシを使い続けると、細菌が増殖し、歯ブラシの毛先に付着している細菌が、磨くたびに口腔内に再び侵入することになります。これにより、口腔内の細菌数が増加し、口臭や口内炎、歯周病などの病気を引き起こす可能性が高くなります。 頻繁に歯ブラシを交換することで、口腔内の細菌数を抑え、口内環境を清潔に保つことができます。

こんにちは。いきなりですが、冷たい飲み物やアイスクリーム、温かい飲み物、甘いもの、酸っぱいものなどを飲食するとキンと歯にしみる、または歯磨きするとなんとなく歯が痛く感じる。そういった歯の違和感を感じた経験はありませんか?それはもしかすると「知覚過敏」かもしれません。
本日はこの知覚過敏についてお話しさせていただきます。
知覚過敏による痛みの原因

歯の表面のエナメル質や象牙質が削れたり、歯茎の下のセメント質が露出したりすることによって、神経に刺激が伝わって起こる現象が知覚過敏です。
通常、歯の表面にはエナメル質が覆っており、この硬い層が刺激を緩和し、歯の神経に直接影響を与えることがありません。しかし、歯の表面が削れたり、歯茎が引っ込んでしまったりすると、下の層の象牙質やセメント質が露出してしまいます。これらの層はエナメル質よりも柔らかいため、刺激に敏感に反応することがあります。
また、歯周病や虫歯などの疾患も、歯の知覚過敏の原因となります。これらの疾患によって歯茎や歯根が炎症を起こすと、痛みを引き起こすことがあります。
知覚過敏の主な症状
歯を冷やすと痛む
冷たい飲み物や食べ物を口に入れると、歯が刺激を受けて痛みを感じます。例えば、アイスクリームや冷たいジュースを飲むと、歯がピリッと痛むことがあります。
歯を温めると痛む
温かい飲み物や食べ物を口に入れると、歯が刺激を受けて痛みを感じます。例えば、熱いスープやコーヒーを飲むと、歯がズキンと痛むことがあります。
甘いものを食べると痛む
砂糖や甘味料が多く含まれた飲み物や食べ物を口に入れると、歯が刺激を受けて痛みを感じます。例えば、キャンディーやチョコレートを食べると、歯がシクシクと痛むことがあります。
酸味のあるものを食べると痛む
酸っぱい飲み物や食べ物を口に入れると、歯が刺激を受けて痛みを感じます。例えば、レモンやグレープフルーツを食べると、歯がピリッと痛むことがあります。
ホワイトニングの施術を受けたことによって痛む
ホワイトニングの施術で歯の表面のエナメル質が削られるため、歯の表面が薄くなり、神経や根が露出しやすくなることがあります。また、ホワイトニング中に使用される化学薬品が歯の表面に浸透することで、歯の内部の神経にダメージを与えることもあります。このダメージにより、歯の神経が刺激に対して過敏に反応しやすくなります。
歯の表面に異常がないのに痛む
歯の知覚過敏には、歯の表面に異常がなく、歯科医師でも痛みの原因が見つからない場合もあります。この場合、ストレスや不眠などが原因で痛みが感じられることがあります。
知覚過敏になっている場合は口の中が違和感を感じることがあり、歯を噛んだり、食べ物を噛んだりすると、歯が痛くなるため、口の中での食事や会話が困難になることがあります。
知覚過敏を軽減するには?
上記のような痛みを感じるようになった場合は知覚過敏になっている可能性があります。もし違和感を感じるようであれば、下記のような方法を試してみましょう。
歯磨きの改善
歯磨きを丁寧に行うことで、口内の細菌や歯垢を取り除き、歯を清潔に保つことができます。また、歯磨きの際には、歯ブラシをやわらかめのものに変えることで、歯の表面にかかる圧力を軽減することができます。
専用の歯磨き粉の使用
知覚過敏を緩和するための専用の歯磨き粉が市販されています。これらの歯磨き粉には、歯の表面を守るための成分が含まれており、知覚過敏を軽減することができます。
食生活の改善
食生活を改善することで、知覚過敏を軽減することができます。砂糖や酸味の強い飲み物や食べ物を控えることで、歯の表面を傷つけることがなくなります。
上記で述べたように自身の今までの習慣を正すだけでも知覚過敏の症状をある程度軽減することができますが、やはり歯科医院で受診することをお勧めします。そして、まずは知覚過敏の症状の原因や状態を調べてもらい、適切な治療を受けましょう。
歯科医院での治療方法

歯科医院での知覚過敏の治療方法は、症状や症状の原因によって異なりますが、一般的に行われる治療方法としては、歯質や歯の表面を強化する治療薬の塗布、虫歯などで欠損している歯冠(歯の頂部部分)の部分が原因の場合には歯冠修復にかぶせ物を行う方法があります。また、歯周病が原因での知覚過敏は歯周病の治療を行います。そのほか、歯ぎしりや食いしばりが原因の場合はマウスピースでの矯正を行う場合もあります。
知覚過敏にかかりやすい年齢は特定されていません。
知覚過敏は、あらゆる年齢の人々に生じる可能性があります。しかし、歯のエナメル質や象牙質が薄くなるため、高齢者はより知覚過敏になりやすい傾向があります。
また、歯の健康状態や歯磨きの方法、食生活なども、知覚過敏に影響を与えることがあります。例えば、歯を強く磨いたり、歯垢を放置したりすることで歯の表面が傷ついたり、歯肉が炎症を起こしたりすると、知覚過敏を引き起こす可能性があります。
したがって、予防の観点から、正しい歯磨き方法を実践し、定期的に歯科検診やクリーニングを受けることが重要です。

こんにちは。突然ですが、みなさんは普段口を開こうとした際に耳の穴の前あたりにある顎関節や顎を動かす筋肉に痛みを感じたり、大きく口を開けたいのに開けられない、もしくは口を開閉時に顎関節でグキッ、カクンなどといった音が鳴るといった経験はないでしょうか?これらのような症状に心当たりがある方は「顎関節症」の疑いがあります。そしてこの顎関節症は一生の間、二人に一人は経験すると言われるほど多くの方が経験されているようです。それでは本日はこの「顎関節症」についてお話しさせていただきます。
顎関節症とは?
顎関節症とは、顎関節周囲の筋肉や骨などに異常があることによって生じる病気の総称です。代表的な症状として、顎関節周囲の痛みや音、口の開閉の制限、咬合異常があります。また顎関節症によって頭痛、めまいなども挙げられます。

顎関節症の原因
顎関節症が発症する原因は複数の要因の相互作用によって引き起こされる病気のため一つに絞ることができません。
- 咬合異常(上下の歯が合わない、または咬み合わせのバランスが悪い)
- ブラキシズム(歯ぎしりや歯ぎしりと同様の習慣)
- 顎関節部の外傷や打撲
- ストレスや精神的な緊張
- 開口時に顎関節が外れる病気(開口障害)
- 歯科治療などの操作による顎関節の損傷
- 日常的な習癖や行動など
顎関節症の治療
顎関節症は症状や原因に合わせて治療方法が異なるので、原因を突き止めて正しい治療を受ける必要があります。
治療には以下のようなものがあります。また、生活習慣が原因の場合は行動を修正することによって特別な治療を受けることなく自分の力で治せれるケースもあります。
- 自己管理法(ストレッチや温湿布の利用、習慣や癖を修正する行動療法など)
- 歯科治療(歯科矯正、歯の調整など)
- 物理療法(電気療法、超音波療法、整体など)
- 薬物療法(鎮痛剤、筋弛緩剤など)
- 外科手術(重症の場合に行われる)
歯科医院でできる治療法

顎関節症は自然に治る場合から外科手術が必要場合までさまざまです。そして歯科医院では歯の治療をすることによって治す方法や顎関節周辺を措置する方法などがあります。
そもそも咬み合わせに問題がある場合に根本となる歯の位置を整えて顎を治す方法です。この場合は歯列を整える為に歯を削ったり、高くしたりする手術が用いられます。長年歯ぎしり等によって歯が削られている場合には歯に被せ物をして歯を高くします。また、顎関節の周辺を措置する治療方法ではスプリント(マウスピース)という装置をつけて治療する方法もあります。スプリントはブラキシズムを軽減させる効果があります。そして、歯を削ったりするなどといった後戻りができない手術ではなく、治療を受ける人の症状に合わせて個々に対処が行える治療なので手術で治療する前に一度試していただきたい治療方法です。
その他の歯科以外では、整体によって顎の関節のずれを治したり、咀嚼筋の調整を行う方法があります。一般的な整体ではなく、専門的な調整を行います。また筋肉が硬直してしまい日常生活がままならないほどの重症の場合には薬物療法として筋弛緩剤などを利用して症状を抑える方法もあります。
顎関節症は治しておいた方が良い理由
軽症から重症まで顎関節症は意外に厄介な病気です。症状や原因をきちんと把握し、適切な治療方法を早めに行うのが大切です。顎関節症によって顎の運動機能が低下すると食事だけに影響を及ぼすのではなく、脳への血流量も低下させてしまいます。そのことによって集中力も落ち、平衡感覚も低下し、全身の運動能力にも悪影響を及ぼしてしまいます。そして慢性的な頭痛や全身へのコリや痛み、耳の痛みなども出てきます。
顎関節に違和感を感じる場合は歯科医院でも対処できる場合もありますので、症状が悪化するまで放っておくのではなく、一度歯科医院で相談するのをお勧めいたします。

みなさまこんにちは。桜も咲き日に日に暖かくなる毎日ですがいかがお過ごしでしょうか?お花見はされましたか?さて、本日は歯科医院について少しお話させていただきます。ところで、日本国内に現在歯の治療を行っている医療施設は何軒存在しているかご存じですか?
厚生労働省が2022年12月末に発表した施設動態調査によると、全国に歯科診療所は6万7614施設あるということです。そのうち、私達が住む大阪府では約5440軒前後。これらの数字から見て感じることは歯科医院はとても多く、一般的によく比較されるコンビニの店舗数を上回っている軒数なのです。
どうして日本にはこんなにたくさん歯科医院が点在しているのか、少し気になったので調べてみました。
すると調べた結果、歯科医師が急激に増えた理由は昭和40年代にまでさかのぼり、日本における社会情が大きく関係していると言うことが判明しました。
昭和40年代といえば第2次ベビーブーム。高度経済成長によって日本国民の生活習慣は大きく変化し、それに伴い食生活も多く変化していったと言われています。このような影響で多くの人が虫歯になり、当時は現在のように歯を治療してくれる医療機関やドクターも多くなかった為、深刻的な歯科医不足に陥ったようです。
そこで状況を変える為に当時の国が歯科医の育成に力を入れるように舵をとり、これらの対策によって数多くの歯科医が誕生したのがきっかけとなっているようです。
歯科医院を選ぶときは?
それではここで皆さまに質問です。たくさん点在している歯科医院からみなさんはどのような基準で選んでいらっしゃるのでしょうか?歯科医院選ぶ基準についてネットで検索してみると様々なポイントが検索結果で出てきました。
まず、ロケーション(駅・自宅・職場から近いところにある)、診療時間(土日診療・夜間診療している)、診察料金、施設の清潔度(建物が綺麗、内装が綺麗等)などがポイントしてあげられていました。
また、その他の選ぶポイントして歯科医や衛生士を含むスタッフの評価を基準に選ばれる方も多いようです。
選択肢が多くて選びきれない・・・。
都市部や人口密集エリアで歯科医院たくさんある場合、いろいろと検索してみたが歯科医院が多すぎて選べない際はどうすればいいのでしょう?
上記のような検索ポイントで候補の医院や診療所が何医院か出てきた場合に参考になる方法をご紹介いたしましょう。気になる歯科医院のホームページをチェックして「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の認定を受けていないか確認してみましょう。
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所とは?

「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」(略して『か強診』)とは2016年4月の保険改定で、保険の枠組みを一部拡大し、虫歯や歯周病などのいろいろな歯科疾患の重症化を予防し、歯の喪失を防ぐために定期的なメンテナンスを行える歯科医院を厚生労働省が評価する新しい制度のこと。
つまり、小さなこどもから高齢者にいたるまで、生涯にわたって歯を失うリスクの高い虫歯や歯周病の重症化予防を目的とした歯科の治療を積極的に行い、歯科のみならず医療・介護に係る幅広い知識と見識を備え、地域住民の生涯に亘る口腔機能の維持・向上をめざし、地域医療の一翼を担う歯科医院だけが認定される制度です。
か強診に認定されるには?
この制度に認定されるのには多くの認定基準が制定されおり、認定基準をクリアしていないと国から認定を受けることができません。認定基準は細かく設定されています。
か強診(かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所)の認定基準
(1) | 人員配置 | 歯科医師が複数名配置されていること又は歯科医師及び歯科衛生士がそれぞれ1名以上配置されていること。 |
(2) | 算定実績 | 次のいずれにも該当すること。 <ア>過去1年間に歯周病安定期治療又は歯周病重症化予防治療をあわせて30回以上算定していること。 <イ>過去1年間にフッ化物歯面塗布処置又は歯科疾患管理料のエナメル質初期う蝕管理加算をあわせて 10 回以上算定していること。 <ウ>クラウン・ブリッジ維持管理料を算定する旨を届け出ていること。 <エ>歯科点数表の初診料の注1に規定する施設基準を届け出ていること。 |
(3) | 歯科訪問診療の実績 | 過去1年間に歯科訪問診療1若しくは歯科訪問診療2の算定回数又は連携する在宅療養支援歯科診療所1若しくは在宅療養支援歯科診療所2に依頼した歯科訪問診療の回数があわせて5回以上であること。 |
(4) | 他の保険医療機関との連携実績 | 過去1年間に診療情報提供料又は診療情報連携共有料をあわせて5回以上算定している実績があること。 |
(5) | 常勤の歯科医師が修了すべき研修 | 当該医療機関に、歯科疾患の重症化予防に資する継続管理に関する研修(口腔機能の管理を含むものであること。)、高齢者の心身の特性及び緊急時対応等の適切な研修を修了した歯科医師が1名以上在籍していること。なお、既に受講した研修が要件の一部を満たしている場合には、不足する要件を補足する研修を受講することでも差し支えない。 |
(6) | 後方医療機関との連携体制 | 診療における偶発症等緊急時に円滑な対応ができるよう、別の保険医療機関との事前の連携体制が確保されていること。ただし、医科歯科併設の診療所にあっては、当該保険医療機関の医科診療科との連携体制が確保されている場合は、この限りではない。 |
(7) | 文書提供 | 当該診療所において歯科訪問診療を行う患者に対し、迅速に歯科訪問診療が可能な歯科医師をあらかじめ指定するとともに、当該担当医名、診療可能日、緊急時の注意事項等について、事前に患者又は家族に対して説明の上、文書により提供していること。 |
(8) | 地域における保険医療機関、介護・福祉施設等との連携実績 | ※(5)に掲げる歯科医師が、以下の項目のうち、3つ以上に該当すること。 <ア>過去1年間に、居宅療養管理指導を提供した実績があること。 <イ>地域ケア会議に年1回以上出席していること。 <ウ>介護認定審査会の委員の経験を有すること。 <エ>在宅医療に関するサービス担当者会議や病院・介護保険施設等で実施される多職種連携に係る会議等に年1回以上出席していること。 <オ>過去1年間に、栄養サポートチーム等連携加算1又は栄養サポートチーム連携加算2を算定した実績があること。 <カ>在宅医療又は介護に関する研修を受講していること。 <キ>過去1年間に、退院時共同指導料1、退院前在宅療養指導管理料、在宅患者連携指導料又は在宅患者緊急時等カンファレンス料を算定した実績があること。 <ク>認知症対応力向上研修等、認知症に関する研修を受講していること。 <ケ>過去1年間に福祉型障害児入所施設、医療型障害児入所施設、介護老人福祉施設又は介護老人保健施設における定期的な歯科健診に協力していること。 <コ>自治体が実施する事業(ケに該当するものを除く。)に協力 していること。 <サ>過去1年間に、歯科診療特別対応加算又は初診時歯科診療導入加算を算定した実績があること。 |
(9) | 装置・器具の設置 | 歯科用吸引装置等により、歯科ユニット毎に歯の切削や義歯の調整、歯冠補綴物の調整時等に飛散する細かな物質を吸引できる環境を確保していること。 |
(10) | 患者にとって安心で安全な歯科医療環境の提供を行うにつき次の十分な装置・器具等を有していること。 <ア> 自動体外式除細動器(AED) <イ> 経皮的酸素飽和度測定器(パルスオキシメーター) <ウ> 酸素供給装置 <エ> 血圧計 <オ> 救急蘇生セット <カ> 歯科用吸引装置 なお、自動体外式除細動器(AED)については保有していることがわかる院内掲示を行っていることが望ましい。 |
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000922373.pdf(参照 2023-04-03)
「Microsoft Word – 01 施設基準通知 通則(特掲診療料)」第 13 の2 かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所
https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/chugokushikoku/shinsei/shido_kansa/shitei_kijun/000124074.pdf(参照 2023-04-03)

か強診のメリット
全ての基準をクリアし認定を受けた歯科医院では保険適応外の治療が保険適用内で受診することができます。
例えば、予防を目的とした専門的なクリーニング(PMTC)やフッ素塗布が認定医院では保険内で毎月受けることができます。また、予防歯科、歯周病の管理、在宅・訪問ケア等も保険適応となります。
たくさんある医院の中から選ばれる際の条件に「か強診」も入れてお探しになるのもおすすめします。

歯茎を指でこすると臭い!?
なんだか口臭が気になって、歯茎を指でこすると臭い!そんな経験ってありませんか?
歯磨き粉をつけて毎日きちんと歯を磨いているのに・・・。口からなんとも表現しにくいドブのような変な臭いがする・・・。
歯磨きをしたにもかかわらず、いつまでも口の中が臭くて、原因もわからない。そんな状況で人と話すのもためらってしまいますね。そんな歯茎からの困った臭いや口臭の原因について、今日は考えてみましょう。
考えられる困った臭いの原因は?
奥歯に汚れがたまっているのかも?
「気になる臭いの原因は奥歯やそのさらに後ろに生えている親知らずである場合」
歯ブラシが届きにくい奥歯はきちんと歯磨きをしているつもりでも、知らず知らずのうちに食べ物のカスが詰まっているケースがあります。このような磨き残しが悪臭の原因になるのです。磨き残しの予防するためには、歯間ブラシや奥歯用の小さい歯ブラシを使ってきちんと磨きましょう。
歯茎から膿が出ている?
「歯茎に白いポツポツしたできものがある場合」
歯茎に白くポツポツとしたニキビのようなものができていて、指でこすってみると匂いがする。これは「フィステル」と呼ばれる歯茎にできる膿の袋の事。このフィステルはできたとしても痛みがないため気がつかなかったり、気にしない人が多くいます。
このフィステルというのは、治療などで神経を抜いた歯の根っこ部分(歯根)の先端で根尖性歯周炎や根尖性歯周組織炎と呼ばれる炎症が起きている状態で、その際にできた膿みが歯茎を通って表面に出てくることで袋(歯根嚢胞)を作り溜まっていると言えます。この炎症によって膿が溜り歯根嚢胞の内圧は上昇し、内圧を下げるために歯茎の表面まで管を伸ばして膿みを放出しようとするのです。
歯茎の表面まで管がたどり着くと、ニキビのようにプクッと腫れあがります。この溜まった膿が臭いの原因になっているのです。フィステルができた歯茎は自然治癒が難しく、治療が必要な症状なので、気づいた際は歯科医に相談しましょう。
歯茎から血が出る場合は歯周病かも?
「歯周病によって臭いがする場合」
歯磨きの時や、何もしていないのに歯茎から出血しており、その血が気になる臭いを感じる場合は「歯周病の」可能性が高いといえます。初期の歯周病ははっきりとした自覚症状がないので、気にならないことがほとんどです。しかし症状が進行することによって歯周病菌が増えてくると、歯と歯茎のあいだに炎症を起こし、ちょっとした刺激でも血が出やすくなります。りんごをかじると歯茎から血が出る、歯磨きのたびに血が出るという場合は、歯周病を疑ったほうがいいでしょう。
歯周病にかかると自分で治すすることは難しいので、こちらも歯科医に相談することをおすすめします。
差し歯は汚れがたまりがちかも?
「差し歯や入れ歯のような人口歯を入れている場合」
自らの天然歯ではなく差し歯や入れ歯といった人工歯は、時間が経つにつれどうしても隙間ができやすく、食べ物や汚れがたまりがちになります。このような状況が口臭の原因になることもあるのです。以前より差し歯に汚れがたまりやすいなと感じるようであれば作り直しも視野に入れて一度歯科医に相談してみてください。

原因を調べましょう
明らかに口臭の自覚が出てきている、また「歯茎を触ると臭い」にまで達している場合、歯磨きを普段に比べてこまめにしてみたり、マウスウォッシュを行なったとしても一時的には口臭は良くなるかもしれませんが、根本的に口臭が治ることはありません。また、口臭の原因が上記の例にあげたような口腔内のトラブルの場合であれば、歯科医院で治療は可能ですが、臭いの原因は口腔内以外からの場合は内臓で何らかのトラブルが起きている可能性も考えられます。まずはなぜ口臭がしているのか原因を調べてみるのが治癒する為の第一歩です。

試してみたいセルフケア
口腔内のトラブルによって口臭が発生している場合は、奥歯や親知らずまできちんと丁寧に磨くことが大切です。歯ブラシでは届かない部分は歯間ブラシやデンタルフロスを使用しましょう。そして歯茎が不健康な状態と感じる場合は歯茎をマッサージも試してみましょう。 歯ぐきマッサージは歯磨きの際に手指を清潔にし、歯茎をぐぐっと押すような感じで刺激するだけです。あまり強く押しすぎるはダメですが、適度な刺激は血行がよくなって健康で丈夫な歯茎になります。
セルフケアを試しても症状に変化が見られない、少しでも症状が気になった方は早めに歯科医院で口臭の原因を調べてもらい適切な治療を始めましょう。原因さえわかれば口臭は解消できます!

むし歯のなり方
むし歯は虫歯菌によってによって引き起こされていることはご存知でしょうか?
お口の中にはに生息するさまざまな細菌のが生息しており、それらの細菌の中にはむし歯や歯周病になる細菌も含まれているのです。特にむし歯を誘発するむし歯菌は「ミュータンス菌」と言われています。このミュータンス菌が食事や飲み物に含まれる糖分を餌として成長していきます。その成長過程でミュータンス菌の周りにネバネバした物質を出し、そのネバネバ物質が「巣」となるプラークになっていきます。そしてこのプラークの中で細菌は酸性になり、その酸が歯を溶かしてむし歯を作っていくのです。実は生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にはこの「ミュータンス菌」は存在していないという事はご存知でしたか?
むし歯菌を乳幼児にうつさないようにする。

生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にはミュータンス菌が存在しないのでむし歯にはならないはず。でも、大きくなるにつれてむし歯になってしまう原因について少しお話しましょう。
まず、一般的にミュータンス菌が発生する時期は離乳期に入った頃だと言われています。離乳期に入り、離乳食を与える際の保護者のちょっとした行為がむし歯を作る原因とされています。
保護者のちょっとした行為
- 離乳食を与える際に自身が使っているカトラリー(フォーク、スプーン、箸など)で与えたりしていませんか?
- 食べ物を口移しで与えていませんか?
- 暖かい食べ物を冷ます際にフーフーと息をかけていませんか?
- キスなど過度なスキンシップは行なっていませんか?
上記リストにあげた行為は実は大切な赤ちゃんのお口の中にむし歯菌を運んでいる原因と考えられています。できれば、同じカトラリーを使用しない、口移しで食べさせたりしないようにしてあげてください。そして保護者の唾液が赤ちゃんの口の中に混入しないようにしてあげてください。できれば食器なども別の物にしたほうがいいとも言われています。
保護者ができること
無菌環境で育てるのは非現実的。
しかし、現実的に毎日の生活で無菌環境で赤ちゃんを育てるということは難しいものです。そして、過剰に神経質になりすぎてストレスを抱えることによって育児に支障が起きるのも問題です。そうならない為には保護者はどうすればいいのか?それは、想像以上に難しいことではありません。一番の近道は、まずは保護者の口内環境を健康にするのです。まずはむし歯治療をしましょう。そして、日々歯磨きやデンタルフロスを使用し口内を清潔に保ち、規則正しい食生活を努めるなど、生活習慣や口内ケアを見直すことが手っ取り早く、保護者ができるむし歯にならないようにする1番の近道だと考えています。むし歯菌が移らない口内環境を作ってみましょう。

むし歯に注意したい時期
むし歯になりやすい要注意時期
2歳前後には乳臼歯が生え始めて、食べられる物も増えてくるのこの時期。この要注意時期と言われています。この時期に入ると甘い嗜好品も口にするようになりがちです。できればこれらの嗜好品を与えるのは遅ければ遅いほうがいいでしょう。
この要注意時期にむし歯が少なかった子供は、その後も虫歯菌の保有も少なく虫歯になりにくい傾向にあると言われています。そしてこの時期から歯が生えてくると同時に食後の歯磨きの習慣に慣れさせるも大切です。口の中に物が入る事を嫌がる時期かとも思いますが、保護者が丁寧に綿棒やガーゼなどで隅々までケアをしてあげてください。幼いお子さんはどうしてもきちんとした歯磨きができないので、周りにいる家族みんなでサポートしてあげてください。
お子様のむし歯に関する相談は「小児歯科」で早めに診察してあげてください。

家族みんなでむし歯のリスクを減らしましょう
大切なお子様の歯を守ってあげましょう
上記でもお話しいたしましたとおり、お子様の歯は周りのご家族全員で守ってあげてください。ご家族全員が定期的に歯科医院で定期検診を受けて虫歯の治療や普段の歯磨きなどの家庭での口内ケアを心掛け、健康的な口内環境作りを意識することがむし歯の感染リスクを減らし、家族全体が健やかな生活づくりにつながっていくのです。